25年生きてきて「自分の部屋は汚い」ことに、私は、この年になるまで、真剣に向き合おうとしてこなかった。かなり上等な汚部屋だ。と気づいたのは、ちょうど一年前、ブログに晒して「汚い」と言われた時。「部屋が汚い」ことを、私は、今まで、あまり真剣に受け入れてこなかった。無視することで正気を保ってきたのである。ところがここ数週間、なぜか息をするだけで、体がだるい。やる気がわかない。この精神的な怠慢は、この部屋に元凶があるんじゃないか。と最近思い始め、遂に危機感を感じ始めた。「よし、片付けよう!」と一旦は、思い切ってみるのだが、でも、やらない。めんどくさいんだ。私の辞書には「めんどくさい」という言葉しかない。
そこで藁にもすがる思いで手にとった「片付けの魔法」という本を読んだのである。なんでもこの本を読めば一生、散らからない部屋になるという謳い文句に「まじか」と釣られた。タイム誌の影響力ランキングで(村上春樹につぎ)殿堂入りを果たした近藤麻理恵。彼女の「人生がときめく片付けの魔法」にかかってみたい。部屋を、片付けよう。と本を片手に意を決して立ち上がったのである。
ここでさっそくみなさんに僕の部屋をご覧頂こう。
あ、待って。汚いものが苦手な人は止めておこう。
微妙に閲覧注意だよ。心の準備は出来た? さぁいくよ。
どーん。
なんか、もう絶望的に・・・・
なにもときめかない部屋である。
こぼれ落ちた本がそこらじゅうに散らばり・・・
机の上に盛られた本が、絶望的な「詰んでる感」を漂わせ・・・。
とにかく汚い。
なんか、もう絶望的に将来性を感じさせない部屋である。
片付けようと思って・・・・・・
本棚を見渡しても・・・・・・
すでに本が詰まっていて・・・
なにも入る余地がない。
さぁ。この部屋をどうしよう。
とあまりの汚部屋に、為すすべもなく僕は立ちすくんだ。
そこで、こんまり嬢の本を取った。
こんまりの片付けプレセスは、恐ろしくシンプルである。
「ときめく」モノだけ残そう
これだけ。なんとシンプルな。じかに触れてみて「これはときめかない」と判断したら、即時、捨てないなさいと言うのである。
わかった。さっそくやってみよう。
赤だし。全然ときめかない。
レンゲ。全然ときめかない。
ダメだ。ときめかないものばかりだ。ときめかないものしかない。
というかゴミとか以前に、この本をどうにかしないと何も始まらない気がする。
しかし本は捨てられない。20代から必死に呼んできた本だ。
愛着がある。読んでない積ん読本まである。
「読んでない本も捨ててください」とこんまり攘の本には書いてある。
そんな殺生な・・・
読んでない本を「いつか」読むことは二度とありませんから」と言うのだ。
まあ、言われてみれば、そうかもしれない。ここは心を鬼にして捨てるしかない。
ときめかない本をかたったぱしから捨てていくぞ。
ベッキー。心のとびら・・・・・・。
ベッキーのフォト格言集。ベッキーが芸能界で学んだ珠玉の格言がのってある。
なんで買ったのか自分でもよくわからない。ときめかないから、捨てちまおう。
五年ぶりに床を見た。床だ。なつかしい。
太宰治。もの思う葦
「文章のここを切ったらいいのか、迷ったときは、切ったほうがいい」という太宰治の名言が載ってある、文章家にはタメになる良い格言がのっていて片付けを忘れる。
片付け始めて3時間経過。だが、一向に片付かない。本を読んでいたからだ。
伝家の宝刀「掃除機」を持ち出す。
この掃除機の登場で事態が揺れ動く。私の片付け魂に火がついたのだ。
片付けから6時間経過。
あんな汚かった部屋が・・・・・・
かなり綺麗になってきた。
あんなに汚かった机の周りが・・・・・・
ピッカピカに。
あんな汚かった机が・・・・・・
ピッカピカに。
あんな汚かった絶望的な部屋が・・・・・・
光が差すレベルに・・・・・・
見てくれ。
この様変わりを・・・・・・
ちょ・・・・。なにこれ。なんか、すごいことになっちゃったんだけど。やばくない。なんか、すごい ノマドワーカーって感じぷんぷんするんだけど。意識たかくない? もうヤバイ。ヤバイヤバイ。来年くるって、いやマジで、これ。絶対くるって。2017年。いよいよ私の「本気」を出す時が来たようだ。いよいよ私の「本気」を見ていただこう。みんな。期待していてくれ。この部屋に、来年もがんばって引きこもるぞ!