人見知りってどうやったら治るんだろう。

 

 最近になって気づいたのだが、人見知りというのはほんとにどうあがいても治しようがない・・・らしい。
 こないだバイト先の店長に「キミはもっと元気をだしていこうよ」と言われ、さすがにその場では元気に「はい!」と言ったものの、よく考えてみると、この元気というのが曲者で、自分は普段通り元気のはずなのに、他人からはまったくそう見えないらしく、そうなるとやはり元気を演出せざるおえない状況に自分を追い込まねばならず、そうなるとどう無理強いしてもカラ元気しかだせず、不本意ながらずーーーーーっとさわやかな挨拶だけを繰り返す壊れたファービー人形みたいな感じになってしまうのだ・・・。もちろんその挨拶は人一倍さわやかなのだが、これが世間話となるとかなりの忍耐力と、精神的ストレスがのしかかってくる。仕事場のおばちゃんどうしなんか仕事が終わったあと「疲れたー」というフレーズを皮切りに、ずーっとあれやこれしゃべり始めるんだけど、ボクはこの「疲れたー」がまず言えない・・・。これさえ言えれば二の句が継げるんだけど、とにかく言えない。そんでもって自分から話かけるなんて、いくつものハードルを超えなきゃならないぐらい気の遠くなるレベルなんである。ちなみにボクみたいな中途半端な人見知りは、あんがい人と目が合わせて喋れてしまうのだ。「こいつ暗っ」というイメージをつけられないことに心血をそそいでいるため、かなり精神的負荷はかかっているが、そこはそつなくこなせてしまうのである。そんでもって挨拶なんかもしっかりする。ところが、ここが中途半端な人見知りの辛いところなんだけど、持久力がないのだ。初対面との世間話になると、初めは向こうからのアプローチでなんとかやっていけるけど、これが長いあいだ顔を見合わせるような関係になると、いよいよ喋ることもなくなってきて、人見知りが一番恐れるあの気まづい瞬間に立ち会うことになる。最近のボクは、一年続いているバイトの同僚と会話をしないために、「お前ここで働き始めて、もう二年ぐらいになるけどまだそんな感じ?」という空気が流れ始め、これがパートのおばちゃん、社員、マネージャー、店長と広がっていき、「あの子暗いね」というイメージをつけられ(いや実際暗いんだけど)、さらに孤立するという、あってはならない事態に陥ることになってしまった・・・。仕事が終わると、かならず行くパン屋があるんだけど、そこのドーナツがとても美味しくて、毎回買っていたら、その店のおばちゃんにある時「いつもありがとねー」と話しかけられ、それ以来、その店には行かなくなってしまった・・・。ドーナツ死ぬほど欲しいんだけど、どうしてもあのおばちゃんに話しかけられるかもしれないと思うと、ゾッとして、パン屋の手前で方向転換してしまう自分がいるのだ・・・。
 ところが最近、アメーバピグというものをやり始めてわかったのだが、ボクはネットの世界では、かなり社交性があるらしい。始めてわずか三ヶ月ぐらいしか経ってないけど、コミュ二ティを立ち上げオピニオンリーダーというポジションについている。そんでもって、アメーバピグだと、顔も見たことのないわけのわからん輩に理不尽に因縁つけて、「ちょっと表出ろ」なんてことも平気で言えちゃう。肩書きもないし、容姿もないし、オーラもない。そんな状況になると途端に本性がでてしまうというネット弁慶な自分をたびたび実感したのである。いろんな人に迷惑をかけまくっている。アメーバピグ最高。