24歳になっちゃった。なっちゃった、のである。ついに。とんでもない事態が起きた。
正直、言葉にならない。よーし今年も頑張るぞおって言ったけど、この「24歳」という現実を垣間見た瞬間、一気に今年がクソに思えてきた。もうダメだ。なにもする気が起きない。あらゆるモチベーションがこの「24歳」という現実にかき消されていく。あるのは、24歳ってヤバくないか？である。24歳って何もかもアウトって感じ、しないか。
23童貞、セーフ。２４童貞、アウト。２３無職、セーフ。24無職、アウト。２３引きこもり、セーフ。２４引きこもり アウト。２３自立してない、セーフ。24自立してない、アウト。２３将来の夢「物書き」、セーフ ２４将来の夢「物書き」、アウト。ほら。24になった途端にいろんなもんがアウトになるぞ。やばいぞこれ。
２３まで大丈夫な感じだったのに、２４になった途端、何かしらの余裕が全部剥ぎ取られて、いろんなものが許されなくなるような感じがするのだ。これが24の残酷さだとしたら、あまりにも恐ろしい。
それに今年はもう新年一発目から爆笑してしまうほどひどいことが盛りだくさんだったよ。新年一発目のメールが出会い系だったな、とか。気になった子にメール送ってもことごとく無視されるな、とか。彼女できた友達はツイッターでやたらイチャイチャしてるな、とか。親戚のおばあちゃん、火事で死んだな、とか。
新年一発目から、いきなりかましてきやがった、のである。宣戦布告だ。去年上げたぶん、今年はその揺り戻しでどんどん落ちていきますからね！っていうお上からの最後通達だ。
でもね。もういいの。実はね。今年は、もうそれでいいと思うのよ。最近思ったんだけど、若いとき世の出てもロクなことないって、気づいたんですよ。物書きなんて。若いときにデビューってカッコいいなって思ってたけど、よく考えてみるとキツイのよこれ。自分のどの引き出しを開けても、からっぽなのだ。見事に。人様に開陳できるほどの含蓄も、教養も、人生経験も、まぁびっくりするほどないのである。だから去年、なんかのめぐり合わせでポンと出ちゃったけど、今年は一回、落ちて、底に沈んで、「蓄えたい」 そういう時期もあっていいような気がするのよね。いや「蓄えたい」というより「逃げたい」ってのが本心だけど。
何者かになるのは大変だけど、何者かであり続けるのはもっと大変だぞ。だから俺はもう今年は逃げるぞ。お世話になった人に借りを返したら、そのあとは一目散に逃走だ。逃走というか、自己満足の年にしてもいいじゃないか。好きなことだけしてさ。そんで何者かになったり、ならなかったりを繰り返し、最終的にスプツニ子みたいになっていたい。
