エマニュエルトッドの「第三次世界大戦が、もう始まっている」がちょっとシャレにならんほど酷い本だった件について。

 
そういえばこのブログ・・・書評ブロガーとかいってるわりに、「書評」というやつをもう何ヶ月も書いていない気がする・・・。何書いてるかつったら、欝になった、とか、アマゾンでなんかくれ、とかそんなことばっか言ってる。アクセスがさらに、下がるのも当然だと思う。おまけに遅筆だし。これはやばい、と思った。とり戻さなければならない。書評ブロガーとしての本分を。
 
で、そこで思い切って、今日からいろんな本を、読んで、満天下に其の出鱈目ぶりを晒して切ってゆこうと思った。読むに値する本と、読むに値しない本、トンデモ本とを、区別して取り上げ、真に読むに値する本を、レビューしようと思い立ったのである。「読みやすそうなやつ」を探し、これ!と思ったタイトルをもう勘で選び抜き、かたっぱしから語って、読書へのいざないができればブロガーとしてひと皮もふた皮もむけるだろう、と思ったのだ。
 
 
で、今回、取り上げる本はコレ。エマニュエルトッドの、本。なんでコレなのか、というと・・・いやとくに理由はないんだが・・・。本屋に行くと、コレが、眼に入るのだ。実に、恐ろしいタイトルだ。第三次世界はもう始まっている。どうもこの本、フランスの人口学者のインタビューを速記した本らしく、ウクライナのあの戦争を(西洋人の視点)で語っていくという内容らしい。何がどうなっても面白くなりそうな予感がするじゃないか。
 
 
で、この人、なんか日本人にウケが良いのか、本を出版する度にPOPに”現代最高の知性!”って仰々しく宣伝されているのを、よく見かけるので、何となく手に取って、読んでみた。で、読んで、思ったことを、感想を一言で。いや~これは酷いわ。う~ん。なんていうんだろう。いやほんとね。久々に、読んでて、マジで、キレそうになったよね。
読んでて、2分後に、足が脱臼し、更に下顎が外れそうになるほど酷くて、涙が出そうになるぐらい、酷かった、マジで、本を、叩きつけたい、って、こういうことやね、中身が最低で、ほんとクレーム入れたいとすら覚えるレベルで、酷すぎる本でした、
 
 
で、今、此の本が、日本で、売り上げを伸ばしてるのだ。いや~これはなんかスゴイ、ほんと世も末ですわ。
 
まあーどんな本か、と言うとですね、
今回のウクライナ侵略は、実は、ロシアではなく、
アメリカが全部、悪い!と、いうことをいうてる本なんですわ。
 
アメリカは、Natoを、ロシアに対して東方拡大しないっていう約束をやぶった。だから、ロシアは攻めてきたんだ、だから、アメリカや、Natoが悪い! まずそういうことを言うてるわけなんですよね
 
あのー、これ左の方が、よく皆一斉に口々に訴える”ロシアに東方拡大の約束をしたのに西欧が、其の約束を一方的に反故にした”ってやつなんですけど、まず大前提として、此の本の引用部分が、既に事実に反してますからね。 此の本では、ベーカー氏の「1ミリも東方へは、拡大しない」って言葉を引用してるんやけど、これは、ベーカーが、言ってるように、東ドイツの「最終規定条約」に関する旧東ドイツ外国軍の駐留の話で、東欧全体のことは指してねぇ。 しかも、ゴルバチョフ自身が、其の約束は、怠りなく守られたとちゃんと証言してますからね(P159変わりゆく世界で)で、いきなり、こんな初歩的なフェイク、かっとばしてくるのよ、この本、きつくね。
 
で、更に、そんな風に、世界中から宇に寄せられた同情的な空気に、更に、冷や水を掛けるかの如く、異様な露擁護を展開する人口統計学者のトッドさん、そもそもロシアは、”東方拡大”にずーっと、反対してきた(P18)、と、言ってるんだけど、これもすっごい嘘で。そもそもロシアは、Natoの東方拡大に、反対していない。ヘルシンキ条約で、「同盟の権利」をうたった条文に署名してるし、プーチンですらNatoの東方拡大に、容認 してましたからね。 いや、だから、 言ってることが二転三転してるのよ。こういう奴らの主張を、いちいち取り合ってる方が、阿保でしょ。
 
で、更に、 此の統計人口学者のトッドさん、ほんとわざとかと思うほど、事実に反した露プロパガンダを垂れ流してくるわけよ。 例えば、本の中盤、「ロシアは住民投票を経てクリミアを併合し、親露派がドンバス地方を実行支配したのです」(P42)とか記述してあって、いやいや、クリミアは、ロシアの軍隊が、入って強引に選挙したんやん
け。露の軍隊の監視のもとに選挙行われたんやん。なに、平和的な選挙が、行われました、みたいな、ちょっと事実を、美化しようとしとんねん。
 
で、更に、此の方、スゴイのは、”ロシアの当初からの要望(宇の中立化)を、西側が受け入れていれば此の戦争は、容易に避けることができた”(P188)とか言ってるんだけど、はぁ~、んなわけねーだろっつうの。

 

じゃあ、トッドさんは、戦前ソ連と日本は中立条約を結んでたんですけど、ソ連は、日本に、攻めてこなかったと仰るんですかね。自分より劣勢だと感じたらどんな国際法も、破って攻めてくる国、其れがロシアで、そんなやつが、隣にいて、彼らからの脅威を取り除くために、彼らと一瞬だけも中立条約を結んで、結果、日本は、日ソ中立条約を侵犯されましたそれは最悪です。そんなロシアが、平然と隣にいて、「Natoに加盟しなければウクライナと手を取り合って仲良しこよし♡」ってなるわけねーだろう。 いや、ほんま、ひどいわ。

 

で、最終的に此の本、日本は「核武装」すべきですからね。あの~もしかりに日本が核兵器を保持しようとすれば、国内の核燃料の多くを引き渡される『日米原子力協定』の違反をせざるを得なくなって、そうなると、日本は、原子力発電所を、停止せざる得なくなって、確実に、詰むんですよ。知ってました?
そんなに核兵器を持ちたかったら、アメリカ様に”徹底してパールハーバーを謝罪して”、法改正してもらえるように全力を挙げてください。順序が違うんですわ。核武装の前に、アメリカの信頼を得るために、徹底した過去の反省、が、先です。

だからね。 もう、核を持てとか平気でいう時点で、あかんのよ。 全編、ロシア擁護、こんな本が、10万分以上売れてて、真に受けている人が大勢いる日本ってヤバいって。こんなやつを、現代最高の知性とか持ち上げてきた結果が、これですわ。