サラリーマンをしていると、辛いことが多いはずだ。うるさい上司や、クレーマー。ストレスはつのるばかりで、イライラしてばかり。はぁ。会社が嫌だ。そんなとき、人は、どうするか。そういうあなたに一助となってくれるのが、この村上文学だ。なぜ?と思う人もいるだろう。なぜなら村上文学に出てくる主人公はストレスなど、どこ吹く風。どこまでもマイペースで、クールだからだ。そこにストレスなど存在しない。それには人間関係をフラットにする村上文学特有の「キラーフレーズ」が存在するのだ。どんないざこざや、人間関係も、これひと言で一瞬でクールにかわせる。ストレスを、クールにかわす。そこで今日は、そのキラーフレーズベスト5をここで紹介しよう。村上文学の常套フレーズ。これを使えば、驚くほど、人間関係がスムーズに、円滑にはこぶはずだ。ぜひあなたも会社で実践してみてほしい。
ベスト5。上司にミスをとがめられたとき。
上司「どうしてこんなミスするんだ」
あなた「すいません・・・」
これは平均的な日本人の平謝りスタイルである。
これでは鬱憤が溜まるだけだ。
ここで村上ワールドのキラーフレーズを使ってみよう。
上司にミスをとがめられたときは、こう言えばいい。
すると、一瞬にして、こうなる。
上司「どうしてこんなミスするんだ」
あなた「どうしてだろう?」
これである。おわかりだろうか。
ここで謝らずに、あえて「問う」のだ。どうしてだろう?と。
これは村上文学における会話における基本。「あえて問う」戦法である。
ミスをとがめられたら、こうやってクールにかわそう。
ベスト4、上司にずっと黙っていたとんでもないミスがバレてしまったとき。
上司「おまえ、なんでこんなミス、ずっと黙ってたんだ! 説明しろ!」
あなた「すいません・・・じつは、取引先のAとBとのあいだで実はアポイントメント上のミスがありまして、報告が遅れしてしまって、最初の報告書に記載されてないまま、次の会議でCが・・・」
これも日本人の陥りがちな、だらだらと説明だけの平謝りパターンである。
これではいかにもボンクラ平社員。
ここで村上文学におけるキラーフレーズを使ってみよう。
黙っていたミスがばれて、説明を求められたときは、こう言えばいい。
すると、一瞬にして、こんな場面もクールになる。
上司「おまえ、なんでこんなミス、ずっと黙ってたんだ! 説明しろ!」
あなた「オーケー、どのあたりから始める?」
風の歌を聞けより。
これである。この余裕感。
あきらかに追い詰められてるのはこちら側なのに、なぜか形勢が逆転してしまっている。これが村上春樹マジックである。
クレーム編。
サラリーマンの悩みのタネに、もうひとつ。仕事でかかってくるお客さんからのクレームがある。これもサラリーマンの悩みの種のひとつだ。しかし、これさえも村上作品のキラーフレーズを使いこなせば、一瞬にして、クールにかわせるのである。例を見てみよう。
ベスト3、お客さんから商品について質問がきたとき。
お客「ねぇ。ついこないだ買った。この商品。説明書ではAってなってるけど、ネットではBってなってるけど、これけっきょくどっちが正しいわけ?」
あなた「えーそれはですね。Aが正しい用法になっております」
これは誠実そうな対応に見えて、あまりにつまらない対応である。
味もなければ、そっけもない。いかにもマニュアル社員、という感じがする。これでは一流のサラリーマンにはなれない。
そこで春樹のキラーフレーズを使ってみよう。
そうすると、こんな味もそっけもない対応が、一瞬にして、こう華やぐ。
お客「ねぇ。ついこないだ買った。この商品。説明書ではAってなってるけど、ネットではBってなってるけど、これけっきょくどっちが正しいわけ?」
あなた「どちらでもない。どちらでもある。わからないよ」
羊をめぐる冒険より
これも春樹世界における常套フレーズ「どっちつかず返答」である。
しかし白黒つけたがるマニュアル式の回答より、こっちのほうが、文学的で、なにより深い。
ベスト2、お客さんから商品の不備を指摘されたとき。
お客さん「ねぇ。あんたのとこの商品。こないだ買ったんだけど、すぐ壊れちゃったんだけど、これどうなってんのよ」
あなた「大変、申し訳ありませんでした。すぐ新しい商品と無償で交換いたします」
これもぜんぜんダメ。
マニュアル式で愛がない。
春樹だとこうなる。
お客さん「ねぇ。あんたのとこの商品。こないだ買ったんだけど、すぐ壊れちゃったんだけど、これどうなってんのよ」
あなた「タイム・カプセルに入れて「不良品」というラベルを貼って土に埋めてしまえばいい」
ダンスダンスダンスより
どんなクレーマーもこれ一言で黙らせる。
ベスト1.定時に帰りたい時。
上司「○○くん、えーもう帰るの?」
あなた「すいません・・・。きょうあいにく都合があって、帰らせてもらえないんでしょうか」
これもダメサラリーマンの典型である。
いくら帰りたくても、こんな帰り方をしたら、印象を悪くするだけだ。
春樹だと、こうなる。
上司「○○くん、えーもう帰るの?」
あなた「今日は定時で帰っていいかな。海を眺めたいんだ」
風の歌を聞けより
これである。
「海を眺める」ことは、春樹文学では、どんなことより優先させるべき事柄だ。
上司もわかってくれるはずだ。
さて、いかがだったろうか。
村上文学キラーフレーズ。
これであなたの会社の人間関係も少しは円滑になることを願うばかりだ。
村上春樹語辞典: 村上春樹にまつわる言葉をイラストと豆知識でやれやれと読み解く
- 作者: ナカムラクニオ,道前宏子
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